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留学体験記

日本文化学科4年
萱場 茉莉絵
KAYABA Marie

2008年の8月から一年間、私はドイツの北に位置するハンブルク(正式名称:自由ハンザ都市ハンブルク)に留学していました。ハンブルクは対外貿易の中心地として繁栄し、世界でも有数の港があります。しかし、ハンブルクは海に面しているのではなく、北海から約100キロさかのぼったエルベ川下流の北ドイツの低地に位置しています。また、北海道よりも緯度が高く、偏西風帯に属するので天候が非常に変わりやすい街です。
ハンブルクはベルリンに次ぐ都会ですが、自然もとても豊かで、中心街から電車で20分程行くと緑豊かな自然公園などがいくつもあります。治安も良く、街の人々もとてもフレンドリーです。例えば、スーパーのレジで買い物をする際は必ず目を見て「Hallo」と言い、帰り際は「良い一日(夜・週末)を!」と言ってくれたり、街中でくしゃみをすると通りすがりの人が「Gesundheit=お大事に」と声を掛けてくれたりします。北の人々は冷たいというイメージがあるかもしれませんが、全くそういったことはなく、人と気軽に話せる空間があり、とても心地よい時を過ごすことができました。
留学中、私は日本学部に在籍していました。大学はいくつかの学部ごとに建物が分かれており、日本学部の建物は他の学部の建物に比べると小さいのですが、日本語の本が置かれている図書館があったり、カフェが併設されていたりと、学習院女子大学を思わせるようなアットホームな感じが漂いとても良かったです。私は、学習院女子大学では日本文化学科で言語について学んでいたので、ハンブルク大学の日本学部の環境は本当に素晴らしいものと感じました。実際に、外国人で日本語を勉強している人たちはどのように日本語を学んでいるのかということも知ることができましたし、客観的に日本を見ることもできました。日本学部の学生は、日本の言語が好きであったり、漫画やアニメが好きであったり、色々な理由で日本語を勉強しています。私の知らないこともたくさん知っており、彼らから多くのことを学びました。私は、平日は日本学部の授業と、外国語としてドイツ語を学ぶ人のためのコースを受講していました。日本でも留学に備えて勉強してきたにも関わらず、留学当初は授業もほとんど理解できない状態でした。しかし、先生方や周りの友人もとても親切で、楽しくドイツ語を学んでいくことができ、帰国前にはドイツ語の映画も観られる程になりました。
今回、私の留学期間中もっとも衝撃的だった出来事がありました。それは、ドイツ全土で起こった学生によるストライキです。ハンブルク大学では、1週間学生が授業をボイコットし、丸一日ハンブルク市内でのデモも行われました。ハンブルク大学でのストライキの原因はいくつかあり、理事長に対しての不満、オンライン登録システムの改善要求などです。日本学部のある建物も、扉の前にバリケードを作ったり、教室の机を出してしまったり、日本では考えられない光景を目にしました。大学に対しての不満があれば、自分たちの力で変えていこうとする学生たちの心意気。日本でも以前は学生紛争があったと親に聞いたことがありますが、現代の日本の学生とは全く違うエネルギーをドイツの学生から感じました。授業中にも熱中すると、皆がそれぞれの意見を熱く語りだし、学生の真剣さがひしひしと伝わってきました。このような経験は今の日本の大学ではあまりできないと思います。全ての事に真摯に向かう姿勢を学べた気がします。 私にとってこの1年間は本当に充実したものでした。もし、留学をしたいという気持ちがある方には、留学することをお勧めします。一年という期間留学できるということは、おそらく今でしかできないことだと思います。不安もあるとは思いますが、それ以上に得られるものは大きいと思います。最後に、この留学を支えて下さった留学生センターの皆様、友人、そして家族に心から感謝致します。

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